サランダ自体には空港がありません。最寄りの商業空港は285キロ北のティラナ国際空港(TIA、Rinas)で、Llogaraトンネルを経てリビエラを下る車で4〜5時間です。一方、実際に最も近い滑走路はフェリーで30分、ギリシャのコルフ島にあります。サランダのレンタカーを予約して旅程を組む際、どちらの空港を選ぶかで初日の流れがまったく変わります。なお、アルバニアは右側通行で、日本と左右が逆になります。
ティラナの選択肢
TIAは初めてアルバニアを訪れる方にとって自然な選択です。Wizz Air、Lufthansa、Turkish Airlines、Air Albaniaなど十数社が乗り入れています。日本のパスポートは短期観光ビザ免除です。ティラナからサランダへの主な手段は次のとおりです。
- Llogaraトンネル経由: 約4時間、285キロ、通年、片道€2.50
- 旧Llogara峠経由: 約5時間、夏季のみ
- バス: Vlorë乗り換えで6〜8時間、長く疲れます
- ホテル配車: 多くのTakeCars提携業者がサランダのホテルまで車両を届けます。€30〜60
TIAは、まず北部のBerat、Krujë、アドリア海岸を見たい場合や、コルフ便より明らかに安い航空券を見つけた場合に適しています。なお、日本の運転免許証で運転するためには、出発前にジュネーブ条約に基づく国際運転免許証(JAF発行)を準備する必要があります。
コルフの選択肢
CFUは意外な選択肢です。4月中旬から10月まで、EasyJet、Ryanair、Lufthansaなどが欧州各地からコルフへ直行便を運航しています。空港からコルフ港までタクシーで15分。サランダ行きの高速フェリーは夏季に1日4〜6便、ショルダーシーズンは2便、片道30分です。
CFUの到着ゲートからサランダのホテルまで、両国の出入国審査を含めて所要約1.5時間以下。TIAからの4〜5時間と比較すると、計算は明確です。
昨年5月、京都から来たご夫婦が水曜の昼にコルフへ到着し、16時の高速フェリーにリュック一つで乗船、日没にはサランダの遊歩道を歩いていました。費用はフェリー€25、空港タクシー€5。翌朝レンタカーをゆっくり受け取り、南のクサミルへ出発しました。
コルフの落とし穴
CFUへ飛んで「島で借りてアルバニアへ持ち込む」と考えると、乗船口で引き返されます。ギリシャの業者はアルバニアへの持ち出しを禁じ、フェリー運航会社もギリシャナンバーのレンタカーを乗船させません。計算が成立するのは、アルバニア側で借りる場合に限られます。ホテル、港、または地元提携業者の配車です。
逆方向も同じ規則です。自家用車はグリーンカードを携行すれば乗船できますが、レンタカーは自分の車ではありません。
どちらを選ぶか
- リビエラ直行で2週間以内: コルフが時間と労力で有利です。
- アルバニア全土の周遊: ティラナ。TIAで車を受け取り、自分のペースで南下します。
- 冬の訪問(12月〜2月): ティラナ。コルフのフェリーは便数が減り、天候で欠航もあります。
- 出発地から最安の便: 両方を比較します。TIAが半額のときもあれば、その逆もあります。
まとめ
地図上の近さではなく、旅程に合う空港を選びます。サランダは欧州でも珍しく、正解が「別の国へ飛ぶ」になり得る場所のひとつです。